株主・投資家の皆様へ
当社は、2012年に創業後、国内初のFintechならびにSaaS企業として2017年9月に東京証券取引所マザーズ市場に上場、そして、2021年6月に東京証券取引所市場第一部へ市場変更させていただきました。また、2022年4月には、市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場へ移行しております。
日頃より、ステークホルダーの皆様から、当社グループに対し多大なるサポートを賜り、また格別のご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。
- 「お金を前へ。人生をもっと前へ。」
- 当社は、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッション、「すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる」というビジョン実現に向けて、日々取り組んでおります。1,200万人以上のお客様にお使いいただいているお金の見える化サービス『マネーフォワード ME』、個人事業主から上場企業まで18万以上のお客様にお使いいただいている『マネーフォワード クラウド』等の生産性や経営力向上を可能にするバックオフィスSaaS、資金繰りの不安を解決する『マネーフォワード ケッサイ』、No1* SaaSマーケティングプラットフォーム『BOXIL』等、幅広いサービスを提供しています。さらに、これらのサービス提供で培った開発力、ノウハウをもとに、約40の金融機関等のお客様に向けたサービス展開も行っています。
- このように、ミッションの実現に向けてスピード感をもって事業領域や提供サービスを拡張し、現在ではFintech、SaaS領域で国内最大級の顧客基盤を有するようになりました。
- 今後も、3つのバリュー(行動指針)「User Focus」「Technology Driven」「Fairness」を大切にしながら、サービス提供を通して、ユーザーの皆様の課題解決を、ひいては社会課題解決を通して、前向きな社会創りに貢献してまいります。
- ※2020年11月1日から2021年4月30日の期間に発生した、セッション数(Webサイトを開いて閉じるまでの一連の流れ)数をSimilarWebにて計測。
- 4つの成長戦略について
- 当社グループの主な事業領域であるFintech、SaaS領域は、急激な成長が見込まれる市場として近年世界的にも注目を集めております。日本国内においても、決済法制の見直し、金融サービス仲介法制の整備、キャッシュレスの環境整備が計画されているほか、電子帳簿保存法の緩和、インボイス制度の導入決定、押印に関する指針の公表(ペーパーレス化に向けた動き)等、様々な規制緩和が予定されています。
- 加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により、クラウドサービス導入及びキャッシュレス化のニーズはさらに高まり、個人や企業におけるお金に関する新たな不安が増加しています。このように、当社グループが提供するサービスへのニーズは、より一層高まっているものと認識しております。
- このような環境下において、当社グループは4つの成長戦略を掲げています。
- ① Businessドメインへの戦略的な投資
- ・ 全国の支社を通じ、会計事務所のカスタマーサクセスを強化
- ・ 中堅企業向けに積極的なセールス&マーケティング投資を継続
- ・ 電子申告機能を搭載した確定申告アプリのプロモーションとPFMサービスとの連携により、個人事業主ユーザーの獲得に注力
- ② 複数事業の運営によるシナジー創出
- ・ 事業領域及びサービス拡充によるTAMの継続的な拡大
- ・ ユーザーへの提供価値の拡大とブランド認知向上
- ・ 多様性を持った優秀な人材の採用
- ③ テクノロジーへの投資による優位性確保
- ・ 競争優位性確保のためのテクノロジーへの投資拡大
- ・ プロダクト開発力とデザイン力の強化に向け、エンジニア、デザイナー人材の採用と育成を継続
- ④ 継続的なM&A
- ・ PMI*のノウハウの蓄積によるグループジョイン後の成長加速
- ・ グループジョインした企業の起業家・経営陣がグループ全体の経営に従事し、経営力を強化
- ※ M&A後に行われる事業の統合(Post Merger Integration)
2022年4月
株式会社マネーフォワード
代表取締役社長CEO
辻 庸介